佐世保市においては「松浦鉄道支援」について視察を行った。
日本最西端の駅である「たびら平戸駅」から松浦鉄道に乗り本社
のある佐世保市まで移動した。松浦鉄道は有田から佐世保市まで
単線ディーゼル車両で運行される鉄道で、昭和63年に国鉄JR
から引き継いだ第3セクターある。
抱えている課題は①利用者(主に学生)数の減少
②施設の老朽化と車両の老朽化
③輸送人員・運輸収入の減少となっている。
平成8年まで増え続けていた輸送人員や収入が平成9年以降減少
している。マイカーの増加・少子高齢化・過疎化・不況などが
原因と考えられていた。
全国どこでも同じような状況で、同じような悩みを抱えている、
そして実行されている対策もほぼ同じ内容だ、例えばマイレール
フォト&絵画コンテスト、駅の花いっぱい運動、イベント車両の
導入、パークアンドライド、広告用ペインティング車両などだ。
生活路線の性格が強く観光客の乗車は少なく、地元の居住者利用
がほとんどのようだ、であるのに地元の方に愛されるような足元
を大切にするようなことが感じられなかった。
また生き残りを懸けて必死になっているという雰囲気は、全く感
じられなかった。
これも同じである。
長崎県をはじめとする各関係自治体が、施設整備補助事業として
総額4億円近くを毎年拠出している、この額が沿線住民の生活を
守るための支出として妥当かどうか分からない。
かと言って赤字だから廃線にという具合にもいかないことは誰し
も感ずるところだろう、いかにして守りなおかつ住民負担を少な
くするか、知恵を結集しなければならない。