平成24年度一般会計予算ならびに
平成24年度 出雲市企業用地造成事業特別会計
予算に反対の立場から反対討論を行いました。
議員になって7年、初めての予算反対でした。以下討論内容です。
平成24年度の予算編成のほとんどについては、認めるところではあります。
がしかし、学校図書館司書の設置廃止方針に基づく予算と斐川中央工業団地西工区の開発にかかる予算について、認めがたいものがあり反対するものです。
斐川町の全小中学校では「人のいる図書館」をつくり、子どもたちの生きる力を育み、豊かな感性、情緒を育てようと学校図書館司書を配置してきました。
その成果が目に見えて出ててきているにもかかわらず、合併後、24年度は勤務時間を削減し、さらに平成25年には完全に司書配置を廃止しようとしています。
島根県は学校図書館司書を配置する事業の有益性を認め3年前から補助を始めました。そしてついに国も司書配置に補助をすることを決めたのです。これにより手出しはほとんど必要なくなるにもかかわらず「財政が厳しいから」というだけの理由で、配置に動かない当市の考え方に、違和感を覚えます。未来を託すべき人材を育てることに投資を惜しみ、「財政が厳しいから」という理由で、学校再編を進めようとしていることと重なってきます。
斐川町の学校図書館司書を廃止するのではなく、逆に出雲市の全小中学校に司書を配置し、子どもたちの未来を開くべきだと申し上げます。
もう一点は、特別会計を設けてまでの斐川中央工業団地の性急な開発について危惧を抱き、反対するものです。
斐川町時代の平成10年に取得されてから14年間も塩漬けになっていた、工業用地を再び開発しようとしています。理由は「東日本大震災からの企業のリスク分散により、企業立地が進むから」というものです。
裏付けを得るため、中国地方の広島、山口、岡山、鳥取県に、企業誘致について問い合わせをいたしました。残念ながら5ha位の大型物件についての立地は、東日本大震災からのリスク分散を理由とするものは、一件もありませんでした。
企業立地動向の裏づけが取れていないこと、埋蔵文化財包蔵地であり、どれだけの物が出てくるのか予想ができないこと、円高により海外へ企業が進出していく流れがあること、被災地での復興が進むにつれ、人モノ金が被災地に集まりだしていること、などを勘案すると、団地造成の理由はあまりにもお粗末だと言えます。
性急に、開発のために職員を増やし、多大な労働力を投入し、文化財調査、造成、上下水道整備などに30億円もかけることを、簡単にきめることは許されません。
岡山県の担当者は、大手企業のパナソニック・シャープが撤退することになり、引止めに懸命になっていると言っていました。大きく雇用が失われるからです。
これから大切になってくるのは、今現在、出雲市で頑張っていただいている企業の方々に、発展していただき、雇用を増やしてもらうことではないでしょうか、そのためにこそ行政は知恵とお金を使うべきだと申し上げ討論を終わります。
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