出雲ローカルサーファー
2013年11月7日木曜日
2013年11月6日水曜日
傍聴者の親子席(大田区)、傍聴者の一時保育(杉並区)を視察
議運の視察2日目。
午前中は大田区議会に傍聴者の親子席について視察する。
お子さんを連れて議会傍聴をと考えている保護者の方に、もっと気軽に来ていただくために考えられたブースである。
4席分の広さであるが、十分対応できているそうだ、最近はネットでの中継もあり、議会への参加手段も多様化しているので、仮に出雲で実施する場合も同程度で行けるのではないかと考える。
その他、議会運営、請願・陳情について意見交換を行う。
午後は、杉並区議会へ視察、こちらは今まで議員休憩室として使っていた畳の部屋を、一時保育の場所にして、保護者の方に静かに傍聴をしてもらうシステムであった。
導入当初(平成22年度)は16名の利用があったが、その後次第に減少し、平成24年度は僅か2名の利用にとどまっていた。
サービスの一種としてあってもよいが、利用が見込めないのであれば導入は止めたほうが良いと思えた。
こちらでも議会運営、請願・陳情について意見交換を行った。
タブッレト端末を使った議会文書クラウド共有を逗子市に視察
平成25年11月5日 議会運委員会視察1日目
逗子市 「タブレット+クラウドによる議会情報共有システム」について
第8回マニフェスト大賞 コミュニケーション戦略賞部門の優秀賞を受賞された、議会改革の取り組みを視察した。
いずこの議会でも同じように抱える問題に、資料の多さがあげられる。
一回の議会で配布される膨大な議案や資料は整理がつかず、山のように積まれたまま眠っている。必要な時に必要な項目を探そうとしても、その山の資料から見つけだすことは困難だ。
執行部と対等に議論をしていくには、過去のデータを頭に叩き込み即座に取り出す必要がある、しかしなかなかそういう風にはいかないのが現実である、また資料を探り答えを導き出すにも多大な労力が必要だ、次から次へと新たな課題が出てくる中で結局洗い出しを諦めることも多々ある。
膨大な資料に素早くたどり着け取り出し利用できれば、時間の節約とともにより良い政治活動が行え、より良い政策が生まれるに違いない。
逗子市において実現されたタブッレト端末+クラウドによる、議会情報の共有化はこのことを可能にするものである。
最初に始まったのは「パソコンを持ち込みたい」という声からだった。
後押しとなったのが年配議員の「じゃ、やってみれば」との声だった。
導入することによってペーパーレス化をめざし、環境負荷や事務作業量を減らすことによる議会費の削減も同時に目指した。
毎議会ごとに印刷される1000~2000枚の議案や資料、すぐに廃棄されるこれらの無駄を削減することができるのだ。
しかし、パソコンの扱いは難しい、そこで誰でも簡単に扱えるタブレット端末の導入を決定、さらに費用的にも更新の利便性にも優れたクラウドを使うことを決め、平成24年度の12月議会から実証実験を開始した。
逗子議会最高齢79歳の議員は、パソコンはもちろんスマホも使ったことがなかったが、今ではすっかり使いこなしている。
説明していただいた議長も今年の5月まで同じような程度だったが、今では手慣れたものである。
これによって、いつでも市民に説明ができるようになった、より開かれた議会となった、市民に情報を提供しやすくなったと、自信たっぷりに語っていただいた。
予算書決算書もデータとしてアップしてあるが、予算決算委員会でやるときの使い勝手はまだ研究を要するとのことであった。正副議長だけがアクセスできるフォルダーを作ったりもできるし、市民がアクセスできる部分を別に設けることもできるなど多用途だ。
実証実験の時はアップロードなど大変な作業もあったが、今では担当課から直接アップするので、労力はほとんどかからない。
また持っている情報をすべてアップさせることが大事になってくる。
委員会の最中の資料請求なども即座にデータに反映されるので、議会振興にも有益である。
紙ベースでの資料を提供されるのは議会として当然の権利であり、それをデータとしてもらうことも同じことである。
今のところ紙ベースで資料等を提供してもらうことも可能としている、しかし、それを要求する議員は一人もいないということであった。
また本会議場での利用についても、選挙で選ばれた良識を持った議員がおかしな行動はしないのが当然です、ですから本会議場でも持ち込みを可としていますとのことであった。
今回の視察を受け議会運営委員会のメンバーは導入すべきとの意見に固まったようだ、特に出雲市議会最長老の議員の「やろう」との一言は追い風となった。
出雲市議会においてもまず施行して、来年本格導入をめざし行動を開始したいと思います。
2013年11月2日土曜日
驚きの連続!安房鴨川の亀田総合病院を視察
平成25年11月2日
「千葉県安房鴨川にある亀田総合病院」を視察
バスから降りて病棟などの大きさにまず驚く、そして指定されたKタワー棟に入るとタリーズコーヒーの香りがして、ここが病院?と首をかしげる感覚にひたりながら、お昼ということもあり、すぐに13階にあるレストランに行く。
まるでホテルのレストランのようだ、オーシャンビューで眼下に太平洋が広がっている。
見舞いに来た家族が患者と楽しそうに食事をしている姿が印象的で、とても病院の中にあるレストランとは思えないしつらえと接待に、またまた驚く。
対応をして頂いたのは亀田クリニックの院長 亀田省吾氏。
学校の学園祭の最中で忙しい最中にも拘らず、病院経営や亀田病院が鴨川市で果たす役割、急速な高齢化に向けて東京圏での地方が生き残る方策、果ては東京オリンピックでのパラリンピック練習地としての取り組み、目的税化したふるさと納税など夢のある話を伺うことができた。
現在、医師だけで500名、看護師やその他従事者を合わせると、この病院だけで3500人もの人が働いている。鴨川市最大の趙優良企業なのだ。
事業規模は約500億円で、鴨川市の予算の2倍になる。
高齢化率30パーセントになる鴨川市で、生産年齢人口に働く場を与える大きな存在である。
医療が産業となる見本のようなところであった。
医師確保について聞いたところ、特別なリクルートはしていないとのこと、日本で初の臨床研修病院となりしかも全ての科を研修できるスーパーローテーション制度を取り入れた、日本で教える人がいないのでアメリカからその専門の教授を招いたところ、留学したいと思っていた研修医が沢山集まってきた。
そして巣立っていった彼らが再び病院に集まってきているからだという。
私の病院には学閥はありません、と言われる、日本に79の医大があるが77の医大から医師が来ているらしい。
医師は足りているが、看護師はまだ不足している。
そのため学校を作ったり、中国で教育して来日させるなどの対策を講じていた。
市立総合医療センターでの医師確保の難しさや赤字体質のことを問うと、即座に「自治体に病院経営ができるわけがない、ヤメタほうがいい」と答えられた。
公立病院とは何か、何がミッションか?
実際周産期医療にしても遠い柏市までこちらに回ってくる、最後はうちが診ているんです。昔から官尊民卑で民間を下に見ている、じゃあ全部公立にしたら良いかというと、最高に効率が悪いのが公立なんです。
議会に細かいことまで指図されたり、医者より高い給料をもらう看護師がいたり、医者にとっては面白くない職場だからねと。
地域にとって必要な病院とは何か、公立である必要性は?
ここでももう一度検証しなければならないと強く感じた視察であった。2013年11月1日金曜日
地域医療政策セミナー 都市センターにおいて
平成25年11月1日
公明党会派視察
全国 自治体病院経営都市議会協議会主催の地域医療政策セミナーに参加して
(都市センターホテルにおいて)
演題 ①「社会環境の変化を見据えた病院建設と運営 全室個室の病院が意味するもの」 長崎県済生会支部長 荒木信夫氏の講演
済生会長崎病院は、無料定額診療事業・生活困窮者支援事業を柱として行う、病床数230床、医師17人で経営される療養型の病院だった。
病院そのものは非常に古く、また経営状態は赤字状態であった。
その病院を建て変えるにあたり、療養型から全く性格の異なる超急性期病院として生まれ変わることになった。
しかも公的病院としては、全国初となる全室個室を実現したのである。
その結果事業収益は、急速に回復し黒字に転換する。なかでも急性期リハビリが、営業収益に大きく貢献していた。
医師は今現在47人で少し足りないらしいけれども、かなりの人数が確保されていた、医師、看護師確保について話を聞きたいところだったが、今回は建設が主たる演題であったため聞くことができなかったのは残念だった。
この辺りの話と、全室個室で経営されている病院を実際に見ることが必要と思われた。
出雲の総合医療センターの再生に必要なものは何か?今の公立の全部適用の形態でいいのか、そのことを改めて考えさせられた講演であった。
②「地域医療と自治体病院」 高知大学医学部家庭医療学講座教授 阿波谷 敏英
自治体病院の経営は苦しく赤字があっても仕方が無い、但し赤字の内容は吟味する必要がある。
自治体病院の経営は国保会計とも連動しており、病院経営が改善をすれば国保会計が赤字となり、国保会計が改善すれば病院経営が苦しくなる、そういう相関関係を少し考える必要性の問題提起をされた。
総合医療センターが、出雲市の基幹病院として唯一存在する病院であるならば、当てはまる話ではあるかもしれないが、しかし出雲市の場合多くの病院が存在し、総合医療センターが、自治体病院として存在しなければならないという理由が乏しくなっていることも事実である。
公立病院と言う体質が、赤字を生む土壌となっているならば、出雲市において存在価値はないのかもしれない。
公立病院としての存在意義を検証する時期が近づいていると感じられた講演であった。
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