平成25年11月2日
「千葉県安房鴨川にある亀田総合病院」を視察
バスから降りて病棟などの大きさにまず驚く、そして指定されたKタワー棟に入るとタリーズコーヒーの香りがして、ここが病院?と首をかしげる感覚にひたりながら、お昼ということもあり、すぐに13階にあるレストランに行く。
まるでホテルのレストランのようだ、オーシャンビューで眼下に太平洋が広がっている。
見舞いに来た家族が患者と楽しそうに食事をしている姿が印象的で、とても病院の中にあるレストランとは思えないしつらえと接待に、またまた驚く。
対応をして頂いたのは亀田クリニックの院長 亀田省吾氏。
学校の学園祭の最中で忙しい最中にも拘らず、病院経営や亀田病院が鴨川市で果たす役割、急速な高齢化に向けて東京圏での地方が生き残る方策、果ては東京オリンピックでのパラリンピック練習地としての取り組み、目的税化したふるさと納税など夢のある話を伺うことができた。
現在、医師だけで500名、看護師やその他従事者を合わせると、この病院だけで3500人もの人が働いている。鴨川市最大の趙優良企業なのだ。
事業規模は約500億円で、鴨川市の予算の2倍になる。
高齢化率30パーセントになる鴨川市で、生産年齢人口に働く場を与える大きな存在である。
医療が産業となる見本のようなところであった。
医師確保について聞いたところ、特別なリクルートはしていないとのこと、日本で初の臨床研修病院となりしかも全ての科を研修できるスーパーローテーション制度を取り入れた、日本で教える人がいないのでアメリカからその専門の教授を招いたところ、留学したいと思っていた研修医が沢山集まってきた。
そして巣立っていった彼らが再び病院に集まってきているからだという。
私の病院には学閥はありません、と言われる、日本に79の医大があるが77の医大から医師が来ているらしい。
医師は足りているが、看護師はまだ不足している。
そのため学校を作ったり、中国で教育して来日させるなどの対策を講じていた。
市立総合医療センターでの医師確保の難しさや赤字体質のことを問うと、即座に「自治体に病院経営ができるわけがない、ヤメタほうがいい」と答えられた。
公立病院とは何か、何がミッションか?
実際周産期医療にしても遠い柏市までこちらに回ってくる、最後はうちが診ているんです。昔から官尊民卑で民間を下に見ている、じゃあ全部公立にしたら良いかというと、最高に効率が悪いのが公立なんです。
議会に細かいことまで指図されたり、医者より高い給料をもらう看護師がいたり、医者にとっては面白くない職場だからねと。
地域にとって必要な病院とは何か、公立である必要性は?
ここでももう一度検証しなければならないと強く感じた視察であった。
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