脊柱側湾症について、島根大学医学部整形外科 松崎雅彦先生にお聞きした。
10年前から島根大学で側弯症専門外来を担当されていて、側弯症一時健診での見落とし例の多さに問題を感じていらした。
側弯症の検診は学校保健法に定められているが、各自治体での健診の実地状況や精度にばらつきがあるのが島根県の現状。
健診には大変な労力と時間を要するため、側弯検診には問題意識はあるものの取り組めないでいました。
島根県だけがモアレ健診をしていないのではなくて、大部分の県では側弯症健診に取り組めないでいるのが現状だそうです。
最近では、モアレ(製造販売中止)に代わり、デジカメ撮影による健診に取り組んでおられる自治体(広島市、泉先生)もあり、健診の省力化と質の向上、普及に実績をあげているようです。
相談を持ちかけられたようなケースは、島根ではよくありますので、せめて出雲市からでも側弯症検診の改善に取り組んで頂けましたら幸いですと話された。
松崎先生は特に医大の場合、手術が必要な重傷な子が来るわけであり、学校検診のでの発見が少ないことに対して危惧を抱いてらっしゃった。
脊柱側彎症という病気は命直接に関わるものではないから、学校も学校医も意識が低いのかもしれない。
しかし思春期の女子に多い病気であるので、見た目とメンタル面からも早めの対応が必要だということであった。
広島市の泉先生が40年前から取り組んでいて4000人も発見治療につなげられた。そして広島の医師会の協力で、職員が実施する検診体制を平成15年から立ち上げた、このことにより発見率が高まり見逃す子供の数が少なくなった。
泉先生の方式は、デジタルカメラで撮る事による検診で比較的簡単で費用も安くできるのが特徴。
今後出雲市に求めるのは、まず学校と学校医の意識を啓蒙し、もっと意識を持っていただかなければならない、そして検診の質を上げるため検診の体制の構築をしていただきたいと述べられた。
この病気の発症は思春期に多く見られ急に進行する場合がある、だいたいその後は1年に一度位曲がっていく、早期発見早期治療が大切です。
この病気の発症は思春期に多く見られ急に進行する場合がある、だいたいその後は1年に一度位曲がっていく、早期発見早期治療が大切です。
広島方式は希望者のみの検診、しかも有料で行われている。
運動期検診というものを雲南市で行っている、これは医大から若手医師を派遣して行われている事業だが、出雲市でもこの方式で脊柱側湾症検診ができるかもしれない。
運動期検診というものを雲南市で行っている、これは医大から若手医師を派遣して行われている事業だが、出雲市でもこの方式で脊柱側湾症検診ができるかもしれない。
出雲市でどのように取り組むべきか、整理してみます。
広島へも調査に出かけようと考えています。