出雲ローカルサーファー

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2014年7月31日木曜日

中野区議会タブレット端末活用について視察

中野区議会 
「タブレット端末導入にかかる現状と課題」  平成26716

2年前から試行しているが進展がみられないそうです。
原因は議員主導で始まったのではないことと、実現しようとするリーダーの不在がありました。



現在の内容は以下の通り

正副議長、議会運営委員会委員(10)12名により試行を行う

導入機器はi Pa d 16GB Wihiモデル15
クラウドサービスはP r i m e D r i v e(SoftBanK)

議会棟3階及び4階にSoftbank wihiスポットを設置し、無線L AN環境を整備(レンタル)試行期間は平成25年度から2年間

導入経費(初年度)
i P a d購入:¥42,800X15台=¥642,000
クラウドサービス:初期費用¥31,500
利用料(1 G B)¥12,600x 12月=¥151,200
これは安い、またクラウドサービスのメモ機能は高く評価できる、但し検索機能がないのは致命的

PDF化する資料
所管事項報告資料、議案補足資料、要求資料

PDF化しない資料:
議案(予算説明書を含む)、印刷を外注した冊子等、区以外が作成した冊子等(区・都の施策及び予算に関する要望書など)

そもそもデジタル化する資料が少なすぎ価値が見えにくい

事業概要
6資料のPDF化について
資料のPDF化は各所管で行い、グループウェア内の全庁フォルダに正副委員長打ち合わせ終了以降、委員会開催日の前日午前中までに格納することとする。

なお、資料の差し替えがあった場合は速やかに全庁フォルダの資料を差し替え、事務局に終了の連絡をすることとする。

資料のアップロードについて
資料のアップロードは委員会開会の10分前を目途に行う。
資料の公開は委員会終了までは当該委員会の委員のみとし、委員会終了後全議員に公開する。10分前ではあまり意味がない

後でわかったが、以前からHP上にほとんどの資料がアップされており、タブレット端末を使う意義を図りかねているようです。

ここは出雲市とは大きく違うところです。

ただHPを見るとこれでは使いにくいという印象でした。

委員会の議事録もアップされていたのは良いことです参考に。

逗子市議会タブレット端末活用について視察

逗子市議会
「タブレット端末全面導入のその後」  
             平成26715

昨年11月に議会運営委員会で視察にお伺いし、今回が2回目の視察となった。


 議運で視察をしたことが切っ掛けとなり、出雲市議会においてもタブレット端末を使い、議会関係資料のデジタル化を進めることになった。

本年の3月議会、そして6月議会の2回の実証実験を通し、システムの信頼性、実用性を確認した。

 今後さらに実証実験を重ね、来るべき本格導入に向けて、解決すべき疑問点、改良点を本格実施一年となる先進地に学ぼうとタブレット委員会、ICT協議会の有志でお訪ねした。

視察内容はこちらからの質問に答える形で構成されており、以下教示を受けようとした質問をまず列記する。

1.    資料作成方法等の変化(書式の変更、手順の変更、文字サイズ・色付け、資料作成用のソフト)
2.    紙べースで残した資料
3.    資料提供方法の仕組み
4.    資料作成の責任者
5.    アップロードの責任者
6.    印刷業者の対応
7.    資料閲覧の実際
8.    本会議、委員会等での資料閲覧
9.    資料閲覧以外のタブレット活用(議員)
10.         定例議会以外のタブレット活用(執行部)
11.         最も障害となっている点
12.         使用方法の研修会等の状況(議員・執行部)
13.         研修会等の対象範囲
14.         最も困難と思われた点
15.         紙資料の軽減
16.         事務量の軽減
17.         議員の質問力向上

回答は。
1.    議案等の資料作成方法については特段変化なし。ある程度文字の大きさ、フォーマットを統一するべき

2.    当初予算、決算関係以外は、すべてデータ移行。補正予算や議案もデータで議事進行、最終形かもしれません。

3.    各所管で議案等をPDF化し、総務課に集約、それを総務課がバックシェルフにアップロード。議会事務局の労力を考えればこの方法も良いのではないか、要検討。

4.    決まってない、登録日、アップロード者が特定できるので必要はない。

5.    上記と同じ。
6.    不明
7.    言及なし
8.    言及なし

9.    特定のフォルダーを作り、そこに議員全員が情報をアップしたり共有できたりして議論を活性化、また議員個人ホルダーにあらゆる資料をアップできるようにしてあり、議員BOXへ職員が届けたり、議員が取りに行ったりする労力の削減が図られた。便利な使い方である、議員への連絡については、コスト・労力的にFAXを止め、メールにすべきである。

10.         庁内会議に利用

11.         なし

12.   議員、執行部それぞれ一回会派での研修が基盤にある
13.   上記
14.    なし

15.    コピー枚数、使用料が半減(議会関係のみ)

16.  議案書や行政計画は、全てPDFでの提供となるためコピー代や職員の労務費が大幅に軽減される
.
議案書や行政計画に誤記があっても、サーバー上の書類を差し替えれば済むため正誤表の作成や、会派控室を回る手間が省ける
.
議員宛の連絡は、全てタブレットへの配信となり、煩雑さがなくなる

17.   曖昧な事項に関しては、会議中でもその場でタブレットを活用して調べられるので、具体的な数字や資料に基づいた議論が行なわれるようになった

18.     印刷の負担が少なくなったことで、行政から出てくる資料が圧倒的に増えた。また、資料も写真などを使用し大変解りやすくなつた

16、17,18でタブレット端末を導入した効果が良く見えました、現在までのところ大きなトラブルもなく使えているそうなので、我々も自信を持って推進していこうとの結論に至りました。



公共施設の見直し、施設評価シートが示される

 PHP研究所よりの抜粋
「今後の高齢者の急増、そして人口減少、さらに自治体財政の逼迫という局面にあって、公共施設等をいかにマネジメントしていくかは、極めて重要かつ困難な課題です。

 公共施設マネジメントについては、先進的な自治体では数年前から取り組みが開始されていますが、インフラや公共施設が縦割りの部局毎に管理運営されてきたために、実態把握を目的とした「白書」の作成からスタートする流れとなりました。

 この白書によって機能重複受益者偏在稼働率低下や高コスト等の課題が明確になり、また老朽化した施設を更新するには財源が全く不足し、総面積の圧縮が必要であること等が示されました。

 ところが、その先の具体的な機能統合、面積縮減等への取り組みは、ほとんど進んでいないのが現状です。
部局間の壁を越え、市民・議会との合意形成を進め、機能統合のプランを作成するのは、日本の自治体にとって初めての経験だったことが最大の理由でしょう。

それでも、先進的な自治体では少しずつ地域の実情を踏まえた具体的な取り組みが始まりつつあります。」



2014年7月26日土曜日

札幌市「フード特区」、洞爺湖町「環境宣言都市など」視察報告

札幌市 「フード特区」について  平成26722

我が国の経済を牽引することが期待きれる産業の国際競争力の強化のため、国が国際レべルでの競争優位性を持ちうる地域を厳選し、当該産業の拠点形成に資する取組を総合的に支援する制度で、北海道は平成23年「食」の国際戦略総合特区として指定を受けた。

 北海道には、農水産業を中心とした食産業分野における優位性があり、付加価値の高い商品開発の余地が残されている。


EU・北米経済圏と同規模の成長が見込まれる東アジアにおいて、「北海道」をオランダのフードバレーに匹敵する食の研究開発・輸出拠点とする狙いがあった。

目標として「自走する1.300億円の売り上げ環境(事業)」を創出し、我が国の経済力の向上のため、食産業の国際競争力の強化を通じて、安定した外需(輸出)及び内需(輸入代替)を創造し、持続的な発展を図ることができる事業を創出することであった。

日本は現在約4500億円の輸出規模であるのに比して、オランダのフードバレーは7兆円規模と大きく差がある。

 2万社の企業が一地域に集まりフードバレーを構成し、戦略的に食料輸出を手掛けているのだ。

日本はまだまだ余地があるのである、イスラムマーケットへの商流を築くのもその一歩で、ハラールフードの研究にも積極的に取り組む必要があると感じた。








洞爺湖町 
「環境都市宣言・定住対策・修学旅行誘致」  平成26724

洞爺湖町の決まりで地元経営の宿泊施設に泊まる、湖周辺の環境整備が素晴らしかった、また年間15日も行われているロングラン花火も旅人の心を癒してくれるものでした。

 花火の予算は年間1億円で、町は2000万円拠出し残りは温泉組合と観光協会が出しており、昭和52年の有珠山噴火の復興支援から始まり、今日まで続いているそうです。

以下の前文にありますように、自然景観・環境を守り、美しい環境対策先進観光地となっています。

出雲市も観光地としてもっと周辺環境へ磨きをかけ、来雲された観光客に深い満足を与える必要があるでしょう。




洞爺湖町では2008年の洞爺湖サミットを機会に「環境都市宣言」を行い、環境基本計画に基づき環境整備を進めていた。

以下はその全文である。

洞爺湖町は、湖(洞爺湖)と山(有珠山)と海く噴火湾)に囲まれた自然豊かなまちで、緑の大地が四季折々の変化に富み、澄んだ空気や清らかな水に恵まれた自然環境はかけがえのないものであり、洞爺湖畔と有珠山麓一円が「支笏洞爺国立公園」として指定を受け、住民はもとより洞爺湖町を訪れる人々の心にゆとりと潤いをもたらしています。

洞爺湖町では、洞爺湖町公害防止条例を制定し生活環境問題や公害問題への対処に努めてきましたが、今日の環境問題は、大都市圏の大規模な事業に限られたものではなく、日常生活や通常の事業活動によって発生する環境への負荷が温暖化やオゾン層の破壊などを引き起こし、地球環境という空間的広がりと次の世代にわたる影響という時間的な広がりを持った重大な問題となっています。

 私たちは、大量生産・大量消費・大量廃棄という社会経済システムを構築し、利便性や物質的な豊かさを追求し続けてきました。その結果、循環型社会のバランスは崩れ、人類の生命に危機を及ぼす地球環境問題に至るまで、多くの弊害を生み出しています。

 これらの環境問題に対応していくためには、従来の公害対策に加え、社会システムやライフスタイルを見直し、環境への負荷の少ないものに転換していくことが大切であり、住民・事業者・町がそれぞれの役割を適切に担うことが求められています。

 「洞爺湖町環境基本計画」は、このような背景のもとで、安全で健康かつ快適な生活を営むことができる良好な環境を保全し、未来の世代へ引き継いでいくために制定した洞爺湖町環境基本条例第8条の規定に基づき、住民・事業者・町が協力し、連携して取り組む環境保全の方向性を示すとともに、今後の環境に関する施策を総合的かつ計画的に推進することを目的として策定するものです。

 定住対策は「洞爺湖ちょっと暮らし」と銘打って、戸建ての住宅や地元ホテルでの部屋の提供を行っているが、住宅も一軒のみであまり効果が上がってないということでした。

 この制度を使って長期の旅行を楽しんでいる人が多いというのが実態のようです。

 修学旅行誘致については、洞爺湖温泉観光協会が主体となり、関東・東北修学旅行誘致キャンべーン及び首都圏エージェント商品造成担当者訪問や、道内修学旅行誘致キャンべーンとして札幌市内の小学校204校、中学校99校、全303校を訪問し、修学旅行や宿泊研修に関する情報提供を行っていた。

 また教育旅行誘致キャラバンとして、北海道観光振興機構が主体となり、
大阪、埼玉、横浜での教育旅行商談会・相談会へ参加し、当圏域の教育旅行素材をPRするとともに、横浜及び横須賀市内公立中学校への学校訪問を実施していた。

 それなりに成果もあるようで、当市での取り組みも必要になってくるでしょう、また引率教員用の以下のような資料を作成し事前に配布するという心配りも功を奏しているようであった。

 


その他面白いと思ったのは、マンガアニメフェスティバルであった、5年目になるが毎年参加者が増え、今年は57千人も集まったそうです。

出雲でも面白かもしれません。















石狩市「手話に関する基本条例」視察報告

石狩市 「手話に関する基本条例について」 平成26723



 条例制定への過程は、まず田岡石狩市長が、以前から「手話に対する言語学的観点からの言語」について、理解・関心が深く、平成241月開催の石狩聴力障害者協会の会合において、「手話の地位向上を目指した条例の制定」について言及したところから始まった。

 そして平成249月に、石狩市で開催された第53回全道ろうあ者大会の開催地あいさつにおいて、市長が手話を交え「手話の地位向上を目指した条例制定」を表明され策定へ向けた動きが開始された。

石狩市手話基本条例のポイントは3つある。
1.条例は、福祉施策的な観点からの取り組みではなく、「言語である手話を使って心豊かに暮らす」という、まちづくりへの挑戦であることを理念としている。

2.言語である手話を市民が使いやすい環境をつくることは、自治体の責務であることを明記。

3.「手話により意思を伝え合う」ことを、尊重すべき権利として明記。

すなわち社会モデル的な視点から条例がつくられていることがこの3つのポイントから判断できます。


「医療モデル」=障がいという状況を個人の問題としてとらえ、医療を必要とするものとみなす、のではなく、「社会モデル」=障がいを主として社会によってつくられた問題とみなし、手話が使えない、使えにくいのは、地域社会の手話の理解や環境が整っていない社会の問題ととらえたのです。

 車椅子を使う方のためにスロープを設置し、目の見えない方のためには点字ブロックを設置するように、耳の聞こえない方のためには、手話がいきいきと使える環境を整えようということです。

 全国のモデルとなるような条例としてほしいとの全日本ろうあ連盟、日本財団等の声を受け作られたので、シンプルで汎用性がある条例となっていました。

 当初担当者は誰のための条例にするのか、どのような方向を持った条例にするのか雲をつかむような状態だったと言います。

 聾者への福祉的な観点からだけであれば、条例化するまでは必要がないだろう、ではいったい誰のため何のための条例なのか、いく度も議論を重ね今回のような形にたどり着いたそうです。

そして平成26331日に、「手話に関する基本条例に規定する施策を推進するための方針」を定め、41日から実施されています。

 その結果、大手スーパーでの研修、消防隊への研修、議員への研修などが実現し、小中学校からも総合学習の時間に講座の依頼が相次ぎ、さらには市民から40もの出前講座依頼が舞い込むほどになり、認識が広がっているといいます。

 単なる精神条例にとどまっては意味がない、制定後になにを実施するかが重要になってくるのです。

 ここに県ではなく市という括りで条例制定する意義があると思います。

私は当初この条例を議員提案で行おうと考えていました、今回の視察を通しその考えを変えなければならないと思い始めました。

 制定後に多くのことを所管に実施してもらわなければならない、予算の確保も必要だ、でなければこの条例は全く意味のない、単なる会派の成果に終わってしまうからです。

 今私が日常接している聴覚障害者協会の方々のこれからのことを考えた時、お飾りでは申し訳ないのです。

 9月議会で改めて質問に取り上げ市での取り組みを促すことにいたします。